消防官インタビュー まなざし

津田 優樹

第一報を聞いたとき、自分の耳を疑った。

消防官として勤務するなら一番成長できる環境でがんばりたいと思い、東京消防庁に入庁しました。初出場のときは防火衣をうまく着装できないほど緊張しましたね。そして、入庁から1年半ほど経ったあの日。テレビでも連日報道された秋葉原で発生した、大規模救急活動に出場することになったのです。出張所で聞いた第一報は、『トラックの追突による傷病者5名以上。拳銃または刃物による殺傷…』。正直、そんな指令があるわけがないと耳を疑いました。現場に着くと、道路一面真っ赤。たくさんの人がうずくまっている。現実だと思えませんでした。私はひとりの傷病者のもとに駆けつけ、止血と酸素吸入を行いました。他にも手当を必要とする人は相当数いましたが、目の前のひとつの命と向き合うことに没頭するしかありませんでした。活動を終了し帰所後も、対応に問題はなかったか、もっと私たちにできたことはなかったか、先輩たちと何度も何度も話し合いました。助けることができなかった命もありました。人の命は限りなく尊い、そのことの重さを受けとめながら、常に最善の活動を行うための訓練に今日も励んでいます。

採用試験受験希望者のみなさんへ

私自身、福島から上京してきました。初めての東京、初めての一人暮らし。不安もありました。しかし、改めて東京消防庁で働けてよかったと実感しています。やる気があるなら、自分の力を試してみませんか。

より多くの命を救いたい。現場に到着したときに最善の活動ができるよう、毎当番現場を意識した訓練を行っている。