



平成16年に発生した新潟県中越地震で、レスキュー隊員により一人の子どもの命が救われたのをテレビで見ました。その子を瓦礫の中から救ったレスキュー隊員の背中には“東京消防庁”の文字。その瞬間を目の当たりにして、私も人の命を救えるような人間になりたいと強く思い、転職して東京消防庁に入庁することを決意しました。現在はポンプ隊員として勤務しています。私が消防署へ配属され1年が過ぎようとした頃、ある住宅火災に出場した時、私の隊が逃げ遅れの男性を救出したのです。数日後に助かったという話を耳にし、心の底から“良かった”と思いました。やはり私の消防官としての原点は“命を救う”ことにあるんだと確信しました。特に自分の子どもが生まれてからは“命の重み”をより強く感じるようになりましたね。これからも災害の最前線で人命を救いたいと思っています。



配属当初はポンプ隊員として勤務していくつもりでした。しかし、出場のときに、都内の狭い道を大型車で難なく運転する先輩の姿を見て、機関員の仕事に興味を持ち始めたのです。その後、ポンプ車を運転するために必要な研修を修了し、念願のポンプ機関員になることができました。実際の路上での運転は苦労の連続でしたが、出場経験を積み重ねることで技術も向上し、少しずつ運転に余裕も出始めました。ポンプ機関員の仕事でもっとも大切なことは、水利調査です。当番日だけではなく、非番・週休日にも、出場区域内にある消火栓、防火水槽の場所をチェックします。機関員として実際に消防車のハンドルを握ることは、それだけ重責なのです。平成20年には、はしご車の機関員になるために必要な特別操作機関技術研修を修了しました。これからも、車のスペシャリストとして周りから信頼される機関員を目指したいと思います。